月経血コントロールは怪しい?!

何年か前に、何名かの女医さんが月経血コントロールに否定的な意見を述べているネット記事を見たり、"子宮系スピリチャル"、"子宮系女子トンデモな実態"のような記事など、月経血コントロールが怪しいカテゴリーにまとめられている記事を見て、ちょっと残念な気持ちになったことがありました。生徒さんで婦人科の先生がいらしたので、月経血コントロールについてどう思うかを、お聞きしました。先生曰く、女性を診察していて、一人一人全く違う、同じ人がいないので、そういうことができる人がいてもおかしくない、という答えを頂いて、私も全部のことはわからないけど、何故自分ができるようになったかは書けるので、ブログにしてみました!

「女は毎月生まれかわる-からだと心が元気になる「月経血コントロール」ゆる体操 高岡英夫(著), 三砂ちづる(著)2004年 」

という本で、私は月経血コントロールという概念を、初めて知りました。高岡先生の本を読み漁っている時に出会いました。

先生の他の著書も読むとワクワクして、おすすめです☆高岡先生の著書まとめ →(undoukagakusouken.co.jp)、三砂 ちづる 教授|津田塾大学 (tsuda.ac.jp)←大学ホームページ、(論文、著書)←研究者詳細 - 三砂 ちづる

本の2ページ目に、月経血コントロールの定義があります。

しかし、1ページ目、最初に書いてあることは、

「月経血コントロール」でからだはどうかわる?

  • 生理がわずか3日間でピタッと終わる
  • 自分の排卵日がわかるようになる
  • 痛みなど、月経のトラブルがなくなる
  • いまよりも、体調がグッとよくなる
  • 姿勢がよくなり、健康的にやせる
  • やさしく、明るい性格になれる
  • 成績や仕事の能力があがる
  • 一本筋が通った強い人になれる
  • 美しく、しなやかな体になれる
  • 血液・体液の循環がよくなり、美肌になれる
  • 自分のからだを自分で管理できることで、自分のからだに自信が持てる 

・・・理系の夫はよく、それエビデンスあるの?とか言うのですが、、

理系の女医さん達は、もしかしたら1ページ目で否定的な気持ちになったのかも???と思いました。

研究論文の書き方ではないと思いますが、こういう書き出しは編集担当の良いものを売りたい熱意や、テクニックなのでしょうか??

しかしながら、これって、ヨガでからだはどうかわる?と言い換えても当てはまったものもいくつかあるし、こういう感想になる人々もいるのだろうな~と、ヨガを続けて恩恵を受けていた私は、そんなふうに思いながら読みました。

子供が生まれて3か月経った頃、近所で三砂先生の講演会があり、抱っこ紐で赤ちゃん連れで行きました。おむつなし育児、おまる育児についてでした。赤ちゃんにおまるで排泄してもらうって、そんなことできるお母さんが本当にいるか確かめたかったし、よりわかりやすいやり方を知りたかったし、、おむつしてない赤ちゃんなんて、youtubeで流れてきたジブリのかぐや姫でしか見たことない!という疑いの気持ちもありながらの参加。

講演の最初の方で、別におむつなし育児なんてしなくていいんですよ。ただ、理想の出産じゃなかったと、お母さんが思っている、、帝王切開になってしまったとか、いろいろな理由で、赤ちゃんと繋がりを持てないと感じるお母さんがいたら、おまる育児は赤ちゃんと繋がりを持てる1つの方法になる場合もある、ということをおっしゃっていて、どんなお母さんに対しても優しい講演でした。(私は紙おむつの節約、布オムツ復活が目的だったので、赤ちゃんとの繋がりと聞いて、目から鱗。お世話が作業になっていた、もっと楽しもう!という気持ちになりました。)

経血コントロールも、試す価値があったのですが、やってもやらなくても、できなくてもできてもいい、誰かに押し付けられるものでもないと思います。

人それぞれ体は違うし、みんな違っていい。トイレに水を貯めたバケツを置いておき、経血のついた布?布ナプキン?をつけておいて後で手洗いで洗濯していた時代なら、コントロールしてた方が楽な気がするけど、、今は、ナプキン、タンポン、カップ、ディスク、吸水ショーツ、ピル、便利なものがある時代!自由に選択できて幸せだなぁ、と思います。

(ずうずうしく先生に講演後に話しかけて、持参した本にサインを頂いたのですが、レッスンと子育てで疲れ果てていた私へのメッセージが優しいです↓)

何故、私は月経血コントロールができるようになったのか

さて、どうして月経血コントロールができるようになったか、解説しようと思います。

膣トレ

ヨガでは、女性に当てはめると、”子宮と膣奥はゆるめて、膣口だけを引き締め、引き上げること”が、ムーラバンダ(会陰部にあるバンダ)の一部を説明していると、私は思っています。サンスクリット語で、ムーラは根、バンダは 締める、縛るという意味です。(☆ムーラバンダ、バンダに興味ある方は検索してみてください!☆)

解剖学的には、ムーラバンダは、骨盤底筋群にあります。お尻の穴を引き締める時やおしっこを途中で止める時に使う筋肉の場所です。

2006年にシヴァナンダアシュラムでヨガのトレーニングを受けてから、喉やお腹など各バンダへの意識を呼吸法のときに取り入れていたものの、、引き締め具合が合っているのか?何が正解かわからない。という感じでした。

締めるという言葉の説明は、例えば、「ちょっと前の(アメリカの)コスモポリタン(ファッション誌)などのSEX特集で、キーゲル運動とかSqweeze, sqweeze! (押しつぶす)と書いてあることがほとんどだったけど、sqweeze じゃなくて、pull up(引き上げる)よ!力を入れて締めると筋肉は逆に弱くなるの。」という、マタニティヨガやドゥーラトレーニングでお世話になったジェニファー先生の言葉や、あとは、ピラティスの先生のソフトクリームを巻くように!とか、、呼吸法では呼吸の横隔膜の動きに合わせて引き上がっていく感覚に意識を向けるとか、、、、そんな言葉を頼りに、力加減はどのくらいなのか?とか、私は試行錯誤していました。

日本では、2009年秋に膣トレがファッション誌、アンアンで紹介されて以降、ムーラバンダの感覚をヨガ以外の言葉で知る機会が増えました。

写真↓ではanan表紙の左下がミシェル先生で隠れてますが、文字は無くベッキーさんの美しい肌だけ、表紙に膣トレの文字はなし、何ページもの特集なのに。(とうとう、日本にも膣トレブームが来たんだ!さすが、anan!是非、次回は表紙の文字に膣トレを!と興奮して撮ったもの↓)

経血コントロールの本にでてくる高岡先生のゆる体操など、いろんな人がいろんな言葉、方法で、ムーラバンダ、引き締めを説明している!とキャッチしに行くことができる時期で、自分が実践してみる時期でした。

言葉だけでなく体感として、あぁ、こういうことか、これが正解の感覚なんだ!腑に落ちる~!と、感動し、そしてそれを経血コントロールまで発展させていくことになったきっかけが、2009年8月のウーナタ®エアリアルヨガのトレーニングでした。(なんだか宣伝みたいですが、、、)

受動的な膣トレから能動的に

ウーナタでは、3つのバンダの引き締めを経験します。2つは呼吸のコントロールなしに受動的な方法で経験します。ミシェル先生のバンダの引き締めの説明は、「無の感覚、またはpull up(引き上げ)。方向は逆だけどお風呂の栓を抜くときに栓が戻される、引き寄せられていく感じ」とおっしゃっていて、pull upだけど、無の感覚と言えるぐらい微細なものなんだ、と頭の中では理解して、実際そのような微細さを受動的に観察することができる経験をしました。

ムーラバンダが受動的に起こることを観察することで、答えを自分の中に落とし込み、マットに戻って能動的に呼吸のコントロールで引き上げる感覚が同じようになるか?を観察する作業ができるようになりました。

☆バンダのことは一旦置いといて、☆

ヨガの用語は一旦置いといて、ウーナタエアリアルヨガで、受動的に正しく逆さになることで、骨盤の傾きなど姿勢・アライメントの改善、臓器全体の引き上がりや、いつもこわばりやすいところは解放されていきます。生徒さんから、3日ぐらいお腹がへこんだ!という初回の感想を沢山もらっています。美容や健康面でもよいことが沢山あります☆(でも、ぶら下がってゆるめるだけでは元に戻るので、ゆるめつつ、それを維持できる体幹を作るのも大事な取り組みです☆ハンモックの様々な使い方で効果的にレッスンします!☆)

骨盤の傾き

私の場合は、エアリアルヨガで骨盤前傾の姿勢がかなり改善されたことが、一番の収穫でした。

骨盤が正しい位置だと、pull up(引き上げる)の感覚がよりわかるようになりました。骨盤前傾の姿勢のときは、会陰というよりも、お尻の穴表面付近の力が強かった。もっと微細な力加減なんだ、と気づきました。

子宮の傾き 

子宮は8割の人が前傾、2割は後傾しているらしいです。(前傾が9割、7割という記載もネット上でみました。)だから、女性の輪切りの図は、

↑このように子宮がお腹、前側に傾いています。

私の場合は、多分、後傾です。何故わかるかというと、夜用ナプキンの後ろ側に長く広くなっているのが役立ちません。仰向けで寝ていると血が出ませんが、うつ伏せで寝ると、ナプキンを超えてパンツの前側が汚れます。。。羽根つきを使っているせいか、あまり前側にナプキンをスライドできなかったり、なるべく前側につけるというのをいつも忘れてしまい、うつ伏せで汚してしまうということがあります。夜の重い日用のおむつみたいなナプキンでも、前側が汚れたことがあり、また買う気にはなれません。8割側の女性のために設計されているに違いないと思っています。

後傾の私は、仰向けだとより後傾になり、プール(貯める)する状態になるのでは?と思っています。

骨盤前傾だったときは、立位や座位の時、うつ伏せ寝で血が漏れやすい姿勢と似た状態で、反り腰の姿勢はインナーマッスルが使いづらく、引き上げる筋肉の微細な動きができなかったのだと思います。

372. [子宮の位置の異常] 子宮の異常な屈曲と傾き.. .←上のイメージは、左のリンク先でお借りしました。

”体位を変えるだけで子宮の位置はずれてしまいますが、通常は元の状態に戻り、ずれた位置で止まって元の位置に戻れない場合は異常体位と呼ばれます”など、google翻訳で読めます。不妊症や産後のトラブルなどに触れた記事です。

上の記事を読むと、後傾、後屈は、様々なトラブルがあるようですが、(全く関係ないかもしれないけど)私はヨガを始める前は、生理痛がありました。ヨガの先生になる直前には、検診でチョコレート嚢胞(子宮内膜症)があると言われたことが1度あったのですが、経過観察のみで、次の年から現在まで(18年ほど)検診でトラブルを指摘されたことがない状況です。経血コントロールだけではない恩恵が、ヨガ、エアリアルヨガなどのセルフメンテで、もたらされたかもしれません。

蛇口のように、月経血コントロールができるのか?

生理中も経血コントロールができるから、ナプキンなしで白いワンピースを着て外出できる、とブログで書いている女性がいたので、

まるで蛇口のように、コントロールできる人もいるのかもしれません。(否定する記事の中で、蛇口みたいにコントロールできるものではない、というのがありました。)

私は、ずっと貯めておくというをしたことがなくて、あ、ツーっと降りてきそう!という感覚があって、トイレに行けるまで、通常モードよりも少し引き上げておくイメージでした。

排泄して拭けばナプキンは全く汚れないので、家にいるときは布ナプキン、外出中は念のため使い捨てナプキンを使っていました。(汚れた場合の持ち運びや洗濯が私には面倒でした)

月経血コントロールは身体に悪い?

お医者さんの記事では、・経血をためておくことが不衛生、・下半身にずっと力を入れておく事が良くない、などの理由で、体に悪いと書いてありました。

・経血コントロールができる人は、どのくらい貯めているんだろう?不衛生と言われる程貯められる時間ってどのくらいだろう??私はナプキンしている時は、ナプキン変えるためだけにトイレに行ったことがなくて、行ったのにナプキン持ち忘れたとか、長時間つけっぱなしの結果、皮膚がかぶれたこともあって、、衛生面ではコントロールしている方が、湿度低めの環境で血だらけにならず衛生的で快適でした。

・言葉をどう受け止めて、体の内側でどう表現するかは人それぞれ違うと思うけど、、”締める、蛇口のようにしっかりしめる、巾着袋の口を締める”、などという言葉だと、筋肉を硬く使ってしまうイメージで、違う言い方の方が正しく導いてくれる感覚がありました。長時間漏れないように必死に力を入れておくって感じなら確かに体によくなさそうなので、そこまで長くトイレに行けないなら、ナプキンをしたほうがストレスなさそう。。

私の場合は、膣口という意識より前に、反り腰にならないように、だらしなく立ったり座らないようになど、体全体の姿勢の意識を持つようにして、少しづつ無意識で姿勢がいい状態で過ごせるようになることを目指し、それができてると、膣口、内側はヒュイっと軽く引き上げてる感覚で、それは腰椎にスペースができる感覚、下腹が優しく引き締まる感覚で、膣口を”締める”感覚ではなかったです。だからかなのか、ずっと貯めておく感覚はなく、出るから経血のためにトイレ行こ~、という状態でした。

結論

私の場合は、骨盤や子宮の傾きのバランスがうまい具合にいったことと、引き上げる微細な感覚を習慣的に意識していたことで、できるようになったのだと思います。仕事柄、自由にトイレに行けない人は、コントロールがストレスになりそうですが、私は比較的自由にトイレに行けたので、できるようになって生理のストレスは減りました。結論が、”うまい具合にいった”だなんて、、単なるラッキーだった部分も大きい気がしますが、3日坊主にならず、ライフワークで気分的にも筋肉的にも力を抜いた状態で、地味に実践実験していたことがよかったのだと思います。言葉の捉え方・体現の仕方の違いや、骨盤や子宮の傾き、経血量も違うので、過程は人それぞれ違うかもしれないけど、姿勢の改善や内側の微細な筋肉の引き締めを観察していくことが大事だと思います。

産後の現在

経血がツーっと降りてきそう!という感覚が変わりました。引き上げる感覚を保っていても、全体的に湿潤して広い範囲で下に到達しているイメージで、股とナプキンが汚れます。私の場合はコントロールできなくなってしまいました。私は高齢出産でしたが、若いうちに出産したり、、あとは、どんな出産だったかでも、もしかしたら違うかもしれません。知り合いでお二人出産して、完璧じゃないけどまたコントロールできるようになってきたと言う方もいらっしゃったので、産後全員ができなくなるわけじゃないのかもしれません。(追記:トイレの時に出す感覚はあります!その感覚がない人もいると知りました)

私の出産の時は、赤ちゃんの頭が戻ることも、もっと出ることもなくなったときに、先生が現れて、助産師のサポートがなくなって、先生が「あ~今日は本当に忙しい。ハイ!次の陣痛で生んじゃって!」と言ってきたのですが、こんな強烈に頭を挟まれて赤ちゃんがかわいそうと思ってしまい、本当に次の陣痛で1回だけ力んでポンっと頭を全部出しました。結果、中の方も切れてると言われ縫ってもらいました。そのおかげか赤ちゃんの頭は綺麗にまるかったのですが、丸2か月痛すぎて、座って授乳ができなかったし、具体的に筋肉を損傷したと思います。縫い方も多分上手じゃなくて、皮膚には硬さが残りました。産後何年も経ってから、ヤムナボールで、股で乗るルーティーンがあったのですが、縫ったところが痛くてびっくり。怪我、大きな傷ですね。ケアしていかないといけません。

引き上げる感覚、姿勢をに気をつけるなど、今までやってきていることは、産後、老後のトラブルなども防ぐ効果があると思うので、続けていこう思っています!

谷口 美里

レッスンでは、姿勢や体の癖などバランスを見ながら、現状やご希望を伺い、一人一人に合わせた指導をしています。

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